SORANORINGO

詩と日々。

2024-03-01から1ヶ月間の記事一覧

知らない町

カバンの中には 文庫本とかりんとう 紙パックの オレンジジュースを買って飲む 野良猫がやって来て そっと私の影の上に寝ころんだ 少しほこりっぽい頭をなでる 夕暮れが 電車の音をあたためていく

現実の制限があるからこその人間の力でしか出せない魔法 本物の魔法使いも知らない世界を信じるための魔法

黄金の樹

水晶の声に導かれるままに 黄金の樹に触れている ここは誰もいないと思ってたのに どんな力なんだろう いつの間にか君がいて 現実の世界よりも強い熱で触れてくる まるでここでは魂が繋がってしまうみたい 黄金の樹の実は禁断の果実 優しさで抗っていたい

TARAKOさん最後のちびまる子ちゃん。 夢の中の悲しいニュースであったらいいのに。 当たり前の日常に流れていた「うれしい予感」と「アララの呪文」。 こんなに良い歌だったんだな…。

きなこのクッキー

遠くても 近くても 透明さは同じ なら この場所で きなこのクッキーを ほおばって 陽射しの庭に出る

金色の水平線へ

神様から出されてる自分だけの宿題それはきっと大きなことではなくて自分の魂にピタリとはまって光るものその光が美しい波及を起こす 宿題のやり方はみんなちゃんと知ってる

スイカゲーム… 何回やってもスイカが1個もできない。 コツがあるのかな?

オレンジの森

空の余白に オレンジの森 雲が少しふくらみ 夕暮れが光る やわらかな靴で 映画館へと歩いていく

小さな手紙

ふっと言葉が浮かんだら磨く つるつるになるまで磨く 磨き終わると可愛く笑ってくれる まるで人間の手で磨かれるのを待ってたみたい 初めて会えた時はあんなに嬉しかったのに 苦しくても もう暗闇に置き去りにはしない この子達の傍で火を灯してくれてたヒー…

リンゴンベリー

リンゴンベリーの実をひとつ ガラスの中にほうりこむ こわれながらつながって リンゴンベリー そっと光の実になった 草原に散らばるまで あと少し

空想。 つい忙しい日常の隅っこに追いやってしまうけど、今、当たり前に使ってる物だって、誰かの空想から始まったものもたくさんあるんじゃないかなと思う。 空を想う。

あっという間に春だな。 桃の木の前を通ると鮮やかさにハッとする。 そこだけ春が燃え立ってるみたい。

透明な虹

陽だまりから 色をひろっては 言葉の中へ 陽だまりから 音をひろっては 言葉の中へ 言葉は次第に消えていき 透明な虹ができあがる

魔法

誰かが美しく願ったものはちゃんと世界に現れる仕組み 気付いてほしいなその魔法をかけたのは君だってこと

ガラスのトランペット

君は朝日に輝く雲に音を合わせて ガラスのトランペットを吹く 音色は空を解いていき 空の向こうの澄んだ呼吸が 光となって世界にとけた

小さなとんがり

小さなとんがりが ひとつ これは君に とっておいたもの とんがってるけど つやつやと流れていくもの いろんな音楽が入ってるから静か いろんな色が入ってるから透明 いつか君が探すかもしれない 小さなとんがり

あの頃の私に

望遠鏡を覗いたら 小さな頃の私が見えた 夕暮れの大きな力に 途方に暮れたような顔をしながら UFOカステラを食べていた 大丈夫だよと 言ってやりたいような やれないような あの頃の私の 声にならない問いの答えを 私はいつか笑って答えてやれるのかな 小さ…

透明なファンファーレ

透明なファンファーレを 空に綴じて 音がしずくに変わるのを待った 待つことに ちっとも慣れないんだよ おやすみ おやすみ

新しい歌が帰っていく場所

誰も気づかなかった音 しずかに帰っていった ねむりのうらの草原へ 誰も気づかなかったけど 悲しんではいないみたい 音に金の粉をすべらせて そっと風にたくしたよ 誰も気づかなかった音 音が鳴りはじめる前の音 ガラスのにおいをさせながら 君のとこにも届…

空の音色

小さな子供だった頃 空にはいつも ラッパの音色が響いていた そのきらめく音色には すべての美しさが込められていて いろんなものを祝福しているようだった 今ではもう その音色は聞こえない 大人になったからなのか それとも 聞こえないふりをしているのか …